【買取”豆”知識】エメラルドの処理石って?

美しい緑色を呈するエメラルドはベリルという 鉱物でアクアマリンなどと同じ種類になります。

その上、一般に結晶のサイズが小さく、インクルージョン(内包物)が 多数存在します。したがって、大きく透明度の高いエメラルドはさらに稀です。

一方、アクアマリンなどの他のベリルは大型の結晶も珍しくなく、 またインクルージョンも少ないのが特徴です。 この違いは、産出する鉱床の違いでエメラルドは非常に過酷な 環境で成長するからです。この鉱床を熱水鉱床と言い、液体インクルージョン に母液を多く含んでいます。 原石中に含んでいるのであれば問題ないのですが、 カットなどの研磨加工が行われると、新たに切断されたカット表面に達する 液体インクルージョンなどから液体が流出し、その結果インクルージョン内が 空洞になり輪郭が目立つようになります。 そのために、透明度あるいは色の復元を目的として、カット面から 無色材を含浸する処理が伝統的に行われてきました。

古くから含浸物質には、主としてセダーウッド・オイルなどの天然オイルが用いられていましたが、近年になりエポキシなどの 合成樹脂も使われるようになりました。 このオイルや樹脂が無色透明であれば、天然の範囲で認められていますが 有色オイルや樹脂を用い、色を向上させた場合は処理石とされます。 また、ほんの数%ですが、オイルや樹脂を含浸処理が行われていないエメラルドも 存在し、ノンオイルエメラルドとして高価で取引されています。

エメラルド

エメラルド原石

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